水産加工屋の若き男前達~兵庫県美方郡香美町~

兵庫県北部に位置する香美町香住区は古くから漁業から広がる水産加工業、観光宿泊業が町の基幹産業として栄えていました。

水揚げされる代表格が松葉ガニ(ズワイガニ)・香住ガニ(ベニズワイガニ)・カレイ・ハタハタ・ノドグロ・ニギス・いか・えびなど海の幸が大変豊富で、水産加工業社は高い技術力で京阪神を中心とした卸売市場では高値で取引され信頼をえておりました。

しかし、バブル崩壊以降、水揚げ量の減少や輸入品の増加、他地域のブランド化が進み、働き手は少子高齢化の影響により漁業や水産加工業は減少の一途をたどっており大きな課題となっている

水青会とは?

香住のまちで今やる気に満ち溢れた団体がある。それが「水青会」(読み:すいせいかい)です。香住水産加工業協同組合の青年団体で18歳~40歳までの青年世代が入会している。

主な活動は、香住の水産加工品のPR販売会の実施や業界の新商品企画、開発、研究をしている。創立は恐らく40年くらい前。最大で30人以上の会員がいたが、今は8人の会員数で活動している。

先輩方は、人数も多く町内の祭や様々なイベントの企画や運営にも携わってこられ、「水青会」は町の誰もが知る団体だった。

今では「水青会」ってもう無くなった?と思われている町民もいるそうです。

「当然数は力なので会員を増やしたいが、組合員も減っているし加工屋さんに若い人(青年)がいないのがこの町・加工屋の現状です。」と語る。

ただ、彼らは決して卑下した気持ちにはなっていない。むしろ「やるしかない!」とポジティブに目を輝かしている。

伝統を守り、新しきを創る。

水産加工業を3K(きたない、きつい、危険)な業種でイメージされる人がいる時代です。しかし彼らは「人ができない事をしている」「美味しいをお届けしている」そんな意識が高く。

確かに疲れる仕事だが、お客様から「美味しい」と言われることに嬉しく、誇りを感じている。

そう考えると、この業種は魅力的である。

 

「水青会」会員はそれぞれ違う加工屋で普段は働いているので同じ水産加工業でも技術力や販売形態も違うので会員各々の強みをいかした活動が出来ている。

“目利き”や“技術力”ではカニや魚の鮮度はもちろん、加工時の塩加減や漬け方、干し方一つで味が違う。カニも身入り茹で方によって食感や商品性質が違う。炊き方一つで味わいが違う。など加工屋各々の個性があり伝統は先代から脈々と継承されている。

販売面でも一般小売の商品を製造販売、レストラン外食向けの業務用商品を製造販売する会員。直売店を運営している会員。ギフト商品や通販を運営している会員。大阪などの都市部で外食を運営する会員などがいる。

このように同じ水産加工屋でも違いがあり、自社では経験できない情報共有が「水青会」では出来る。

その情報から販路形態を変えるなど場合によっては新たな事業を展開する会員もいるそうだ。

また、この情報を活かした販売会や町内外各地のイベントで加工屋自慢の商品を一堂に集めた出店も実施して彼らは「香住の美味しい」を発信している。

香住を出たから香住の良さを知る

会員の大半はUターンで香住に帰郷している。進学などにより一度香住を出ている会員や、他の業界で勤務した経験のある会員もいる。

会員の一人は都会に住んでいたときの経験談を教えてくれた。

「魚が美味しいと評判のお店で魚を食べたが、僕はとても食べられなかった。」と言う。香住に住んでいるときは当たり前だったけど、普段から美味しい魚を食べていた事に気がつけた瞬間だったそうだ。

このような経験が帰省してきた今「本物の味」に対して強い意識を持つ。

「香住の美味しいものを食べて欲しい」

皆、口々に香住は空気もきれいだし、食べ物も美味い。人もみんな家族のような温かさを感じる。彼らはそんな香住を誇りに思っている。

最後に

一人でも多くの方に“香住”“美味いもん”を知っていただきたい。みんな仕事の傍らでの活動ではあるがこの活動が自分達の商売や水産加工業が町の基幹産業として輝き続けたい

先輩達が積み上げてこられた水青会の歴史を大切にこの会を絶やしてはいけないと強く思っている。僕達の活動に一人でも多くの人に魅力を感じてもらえればと口々に熱く語る。

「香住」「水産業」「自分自身」その未来を見据える姿はまさに“男前”そのものだ。

水青会(香住町水産加工業協同組合)

住所 兵庫県美方郡香美町香住区香住1854
公式FB 公式フェイスブックはコチラ

公益社団法人日本青年会議所近畿地区協議会

ピックアップ記事

お知らせ

PAGE TOP