地域創生への道〜奈良県明日香村〜

地域を愛し地域創生に取り組む方々との「地域創生」をテーマに対談を行う「地域創生への道」。

今回は奈良県明日香村にてCafe ことだまを営む加藤さんと、公益社団法人日本青年会議所近畿地区協議会 2018年度持続可能な近畿確立委員会 中山吉典委員長との対談です。


奈良県明日香村への移住

中山委員長「加藤さんが明日香村に転入してきたきっかけを教えて下さい。」

加藤さん「元々、私も家内も歴史が好きで特に古代史が好きでした。私は東京、家内は岡山出身なんですが、歴史のゆかりの場所を回ったりしていまして、明日香は発掘などもしてるので、ニュースを見ては次の日には明日香村に来てたんです。ちょうどその頃、ホームページが流行り出したところで歴史に関する自分のページを持っていたんです。お互い会った事は無かったんですが、ページを通して知っていたんです!それから一年後に結婚しました」

「なんかロマンティックですね。」

 「ロマンティックで言えば、2001年の元旦21世紀になる瞬間を明日香で迎えよう!ってことになってその時に共通の知人の紹介で初めて家内とは会ったんです(笑)」

「今の話を聞いたら純粋に明日香が好きな二人が出会い村に転入してくる若い子が増えればな、と思いました。」


委 「加藤さん自身はこの明日香村に人がどんどん増えていって町が活性化していくことを望んでいますか?」 

「はい。基本的に農業だけでやっていく場所ではないと思います。もっと観光で近くからも遠くからも多くのお客さんに来てもらってお金を使って頂いて経済が回っていく場所でないといけないと思っています。」

委 「それは住んでみてのことですか?」

 「そうですね。農家さんだけ、農業だけでやっていく場所ではないですし、やはり観光資源はいっぱいありますから…。たぶん皆さんは明日香の事を観光地だと思ってらっしゃると思うんですが、実際は年間60万人~70万人しか来てないんですよ。その内の半分近くが小学生、中学生の修学旅行バスでパァーと来てぐるっと回ってさっと帰るみたいな。(笑)」

「今後、加藤さん自身はこの観光資源が多くあるこの町に観光客を増やすために一肌ぬいでやろうと言う活動や想いはありますか?」

加 「自分なりの考えはありますけどこうやるべきという専門家でもないですし、よそから入ってきた人間が変な形でかき回すと元々の村の方に完全に嫌な思いをさせてしまう事もありますので…」

地元住民との関係性

 「ただ、明日香村のいい所を発表していくという形はどうですか?」

 「来てから10何年になりますけどやっぱり行動は慎重にしているつもりです。」

 「明日香村に転入してきていい事もたくさんあると思うのですが逆に大変だった事や住みにくいと感じる部分などはないですか?」

加 「転入して住民表さえうつせばすぐに村民になれるのですが、周りの村の人にメンバーとして扱ってもらうにはかなり努力はいりますね。村の人たちとの関係性を作っていってなにをするにも村の人たちと関わりがでてきますしね。」

移住の苦労

委 「村の人たちを巻き込んでいく事に苦労した事はありますか?」

 「苦労というかまだ成功した事がないです。」

 「役場との関係もですか?」

 「私たちの考え方とやっぱり村でいろんな事をやっている方の考え方は違う部分もありますしうちは理屈を言うよりはこんな感じでやってみてはどうですか?実際やってみせてあんなんもいいかなと思ってもらえる方法が一番いいかな。」

委 「この店自体もそうなんですか?」

加 「これだけ空家がいっぱいあって活用すればおもしろいなって思うのに私たちがきたときはそういう恩恵はなかったので自分たちが観光で来てこんなお店あったらいいなと思うスタイルがスタートでした。提案するよりも実際やってみて村の人たちが認めてくれる拠点としてもったおかげでかなり違いました。外からきてどこかに勤めてではなく住んでお店をもつ事でご近所付き合いもできてきました。」

委 「ことだまさんを開店した理由はなんですか?」

 「東京で始めはサラリーマンをしていましたがその後、飲食店もやっていたことが」あったので自分のできる事でてっとり早いのが飲食業でした。この場所でやる前に別の場所でスタートしたんですが、この家だったら観光地って場所ではないですが、隠れ家的なお店がいいかなって考えてスタートしました。実際、明日香村に来たいという人はたくさんいるんですけど借りれるひとは少ないです」

 「それはなぜですか?」

 「貸さないんです。明日香法で全部規制がかかっている区域でその代わりに固定資産税がかからないんです。空家をほったらかしにしても何の負担にもならないんです。法律で守られているからいいですけど、逆に転入者が増えない、回っていかないんです。行政も考えていかないといけない時期に入ってきてますね。明日香も過疎地に入ってますからね。」

 「ことだまさんが販促するにあたっていろんなお店とコラボする理由はなんですか?」

 「自分らは何にもなしで飛び込んできた人間なのであれこれやるにも限度があるので可能性が狭くなってしまう、だったら色んな知り合った方とか商売を通じて仲間になった方とwin winな関係でいたいなと思いました。私、東北出身なんですが、東北めっちゃ貧乏なんです。皆、大変な生活をしてるんで助け合わないと成り立たないんデス。関西来て思ったのは基本的にもうみんな豊かだから助け合う必要性も低いかなと思います」

 「加藤さん、おっしゃる通りです。僕関西に住んでいて関西しかしらないんですが、田舎と言われる地域のひとは心がやさしい人が多いと俯瞰的に思います。198ある市町村のうち99の市町村が消滅可能性都市といわれている中で今後、関西も人口が減っていくし加藤さんの考える助け合い精神、つながり精神、つながりという言葉が今年のキーポイントなんです。」

 「最後に加藤さんの今後の展望はありますか?」

加 「カフェに関してはゆっくりと少しずつ積み重ねていきたいなと思っております。その中でコラボはやっていきたいですし、加工品も作ってますので地域間連携でその地の素晴らしいブランドを融合させていけたらと思ってます。今度、家内のいなかの岡山の道の駅とコラボすることにもなってます。」

 「今、現状の明日香村について、どうおもわれますか」

 「イメージだけの観光地ですね。観光をビジネスとして捉えて行政も動いていくべきだと思います。官民連携でやっていかないといけないです。うちみたいなお店がどんどん増えればいいなと思います。」

 「今後、明日香村に転入したいと考えてる方にアドバイスはありますか」

 「商売に関しても、農業にかんしても可能性はあると思います。経済的に可能性はあると思いますただ、明日香だから大丈夫だろと安易な考えではだめだと思います。明日香ってイメージだけで成功はしないと思います。明日香のこともきちんと勉強して、計画も立てていれば良いと思います。」

 「まずは人の為に何ができるかが大切だと考えます。明日香にきてひと儲けしてやろうじゃ成功はしないと思います。」

 「そういう人が増えないように、また明日香村がそしてことだまさんが潤っていくように我々も発信していきます。本日はありがとうございます。」

公益社団法人日本青年会議所近畿地区協議会

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